【M-1グランプリ2024】決勝全組を徹底分析・考察【令和ロマン/真空ジェシカ/バッテリィズ/マユリカ/ママタルト/ジョックロック/ダイタク/トム・ブラウン/エバース/ヤーレンズ】 #M1グランプリ

M-1グランプリ

ファーストラウンド

令和ロマン

ブランディングが上手い。
「令和ロマンをこう見せる」というイメージが明確にあり、それを再現するために動いている印象。

また、胆力がある。
胆力とはつまり、行動力のこと。
例えば、メンタルが強くても行動をしないなら「胆力がある」とは思わない。
あれだけ行動に移せる点が強かった。
胆力があり、それこそが「令和ロマンは強い」と感じさせる要因。

ヤーレンズ

静かだった。
理由は知らないが、気負いすぎたのか、一組前の令和ロマンと比較してしまったのか。

また、突拍子もないボケで印象に残るものが少なかった。
昨年の「しゃがんで立つ」「全員ステゴロ」みたいな、本筋とは関係のない何の意味もないボケが欲しかった。

塙さんは「意味があるボケが多くて良かった」と言っていたけど、
意味があるボケばかりになると「ああ、適当に見せてるだけで真面目なんだな」というメタ的な視点がノイズになって損な気もする。

真空ジェシカ

見せ方がわかりやすかった。
2022から2023、2023から2024とどんどんわかりやすく進化していった印象。

2022は特にネットスラングが多かった。
ネットスラングは誰でも使える武器
悪い言い方をすると、色んな人の手垢がついているようなもの。共通言語として一定のウケは取れるかもしれないけど、爆発に繋がることは少ない。

真空ジェシカはそこに甘んじる必要はないなと思う。
もっと彼らのセンスが発揮されるボケを磨いて欲しいし、
実際2024年はそれがよく見られたと思う。

マユリカ

やっぱりこの組は決勝ウケする要素が多い
二人のキャラが立ってるし、仮に会場にハマっていなくてもキレのあるツッコミで無理やり笑いを起こす、パワープレイも出来る。
本当にM-1向きのコンビ。

毎年準々決勝〜決勝進出争いには絡んでくると思う。3回戦落ちはもはや考えにくい。賞レースにエネルギーを振っている限りは。

ダイタク

芸人には、
①芸人ウケするネタを得意とする芸人と、②観客ウケするネタを得意とする芸人、の二種類があると思う。
ダイタクは恐らく後者。

一方、M-1は前者の方が強い印象。
なぜなら、審査員が芸人だから。
また、前者の方がパンチの強いネタになりやすいのは確か。

ジョックロック

スタイル漫才が最も真価を発揮するのは初見。
刺激的なフォーマットも見慣れられると、どんどん色褪せていく。
なので来年以降、このフォーマットを続ける限り予選を勝ち抜くのも苦しみそう。

他にも気になる点はある。

ボケをフリにしているため、ボケ単体では笑いが取りづらい点。
ツッコミでしか笑いが起きないため、他のコンビと比べて弾数不足にもなりがちな点。

また、カミナリ然り、「どんなツッコミをするかな」漫才はその一点に笑いのきっかけが集約されている。
ハードルが上がるうえ、ツッコミを外した時に明確に「外した」感が出るのもキツい。
見慣れられる来年度以降はかなり苦しそう。

バッテリィズ

今回最もブレイクしたコンビ。
ボケが単体で笑いを取れるのが強い
ただ、裏切りの種類が一辺倒なため、ジョックロック同様見慣れられる来年度以降は苦しみそう。

ママタルト

ボケが単体で笑いを取れる組は強い。
華もある。

また、今回全てを見せ切ったわけではないのが大きい。
かつ、せり上がりで盛り上がりも見せた。

最下位だけど、爪痕を残した最下位。
2019→2020ニューヨーク的な感じで、来年度決勝に上がってくる可能性はある。

エバース

来年度の優勝候補。
絶対に優勝争いに絡んでくる

仮に優勝を逃したとしても、マユリカ同様、常に準決勝・決勝争いに絡んでくる組。

オーソドックスゆえに見慣れられて飽きられることも無い。彼らが漫才に注力する限りは。

トム・ブラウン

彼らの武器は「エグさ」というよりも、「音」や「リズム」、「間の取り方」だと思う。
つまり、彼らがやってる事は半分リズムネタ。
なんだけど、今年の決勝ネタよりも昨年の敗者復活戦の方がリズムネタとして完成度が高かった。

最終決戦

真空ジェシカ

こういうネタがハマるのがM-1の良いところだと思う。
2005の笑い飯の二本目や、2008のオードリーの二本目、2020のマヂラブの二本目などに通ずる、「好みがはっきり分かれるネタ」だと思う。
役から降りずに走りっぱなしになるネタは、そういうハッキリした好みになりやすい。
私はめちゃくちゃ笑いました。

令和ロマン

強い
「一番笑った組は?」「一番好きな組は?」と聞かれたら、それぞれ「真空ジェシカ」「バッテリィズ」と答えるのだけど、
「一番強かった組は?」と聞かれたら「令和ロマン」と即答する。
強い。
隙がない。
強いネタの作り方。
本当に勝ちに行ってる。

バッテリィズ

見慣れられた感じ。
明確にウケが弱まった感じはあった。
笑いの取り方としてはバカキャラ漫才の一本槍なため、想定を超えづらかった。

まとめ

神回だった

コメント

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