みなさんこんにちは。今回はキングオブコント2022を視聴した感想と、個人的な採点について。
キングオブコント2022
さてこれまでの記事では優勝予想をしてきました。
2020は「新型コロナにより舞台が減り、元々の地力があるベテラン勢が強いのでは(予想:ジャルジャル、GAG)」
2021は「世情がある程度落ち着いたことで、若手〜中堅勢が力を発揮する大会になるのでは(予想:ニューヨーク、空気階段)」
と言った感じで優勝予想に2組ずつ挙げてきたのですが、
毎年片方は優勝予想的中、一方でもう片方はかなり下位に沈んでいるんですよね。
もはやナイス予想なのか的外れなのかわかりませんが、今年も個人的に優勝を予想してみたいと思います。
決勝進出組
最高の人間、ニッポンの社長、ネルソンズ、
いぬ、かが屋、ロングコートダディ、コットン、
クロコップ、や団、ビスケットブラザーズ
予想
色々な方がそう予想されてますが、私も優勝予想は最高の人間かなと思いました。
賞レースは優勝するために物凄く“強さ”が要ると思います。
そしてその強さとはネタの切れ味やコンビそれぞれのキャラクターが生きているか、あるいは勢いなど。
そういう意味ではネタの角度、コンビ間のキャラのバランス、ドラマ性、そして初出場のインパクト、これらを全て抱えるのがユニットコンビ、“最高の人間”かなと。
次点予想は今回かなり難しいですね。今回は最高の人間一点賭けでいこうと思います。
トップバッターかトリ出番でなければ、
6.7番目あたりの出番順であればいけるはず…!
キングオブコント決勝戦開始
さあいよいよキングオブコント開始。
審査員登場のナレーションが元キングオブコメディの今野さんなのがいいですね。
チャンピオンとしてのVTRが使えない代わりに、こういったところで登場されるのは歴代チャンプを大事にしている感じがあって好きです。
1組目:クロコップ「カードゲーム」
しょうもなさ過ぎて面白かったです。
トップバッターとしては歴代最高のウケ具合だったのではないでしょうか。最初から最後まで文字通り無駄なく笑いをとり続けた。ほぼ全てが拍手笑いという出来でした。
そしてお客さんがめちゃくちゃあったかいですね。
あとこれはネタとは関係ないのですが、この二人はチョコレートプラネット的な売れ方をしそうな感じがするなぁと思いました。
2組目:ネルソンズ「披露宴」
めちゃくちゃお客さんがあたたかいですね…!M-1グランプリ2017を彷彿とさせる受け具合。
これはどこかでマヂカルラブリー枠が出てくる可能性が…!
そしてネルソンズ、面白かったです。
「今二次会だぞ」が特に好きでした。
ただ、「〜じゃん」というツッコミが流石に多いかなというところが気になりました。あえて、なのかもしれませんがちょっと違うボールを投げても良いのかなと。
あとクロコップが抜かれるの流石に早すぎないか…とも思いました。
ウケ量が全てではありませんが、トップバッターであそこまでウケたクロコップを簡単に抜いていくと、
トップバッター不利&インフレにつながらないかが気になりました。
3組目:かが屋「SM」
引き続きお客さんがめちゃくちゃあったかいですね。ここまで暖かいと芸人さん側からすると逆にやりにくかったりするのか気になるところです。
前回はやや静かな物語で攻めたかが屋でしたが、今回はかなり積極的なスタイルでの挑戦。
かなりわかりやすいネタにシフトしていましたね。
4組目:いぬ「フィットネス」
お客さんめちゃくちゃ温か(ry
フリの部分で中笑いが起きてますね。
そしてネタですが…
なんなんだよこのネタw
面白かったです。そして上位に残れなかったかぁ…
あと審査員側から起承転結、ストーリー性を重視するという点が強調されました。
M-1でも一時期“ストーリー性”を気にする審査コメントがありましたね。
今のお笑いは単純に“笑い”だけあれば、という時代ではないのかもしれません。
5組目:ロングコートダディ「料理頂上決戦」
めちゃくちゃ面白かったです。
大まかな展開や“出てきて一言”、人間描写の細かい点など何重にも笑わせる仕掛けがあったかと思います。
にしても審査員の方もおっしゃる通りここまでかなり接戦が続いていますね…1位から最下位までがすっぽり10点以内におさまる状況。
6組目:や団「バーベキュー」
これはまた評価が割れそうなネタですね…!
ウケにもばらつきがありましたが…
と思いきやかなりの高得点!!!
これは一気に優勝最有力でしょうか…?
ネタに関してですが、ツッコミがちょくちょく外しかけるところもあったので、そこが少し気になりました。
7組目:コットン「浮気」
めっちゃくちゃ面白かった。
終始爆発、隙がなかったです。
女性役を男性が演じている、というコントの構造をメタ的に利用した形。
ネタのターゲット層も幅広く、これは一位あるのでは…?
と思ったら同率一位!
にしても今回は全体が接戦、ハイレベルという年になりましたね…
8組目:ビスケットブラザーズ「野犬」
めちゃくちゃ面白かったです。これはやばい。
今年は本当にどこが勝ち抜けるかわからないですね…
そしてここで481点という超高得点!!!!!
470点台を取っても落ちる可能性が出てくるとは…去年を超えるインフレになったと思います。
9組目:ニッポンの社長「ロボット」
面白い。
辻さんの演技がリアルかつ軽い感じがいいですね。
ただ爆発した後だったので少しお客さんもひと休憩というところになった部分もあった気がします。
暗転で笑いを取るというパターンも少しワンパターンと見られたでしょうか。
正直M-1と比べてキングオブコントはネタ時間も長く、後半登場組の時はお客さんも見疲れてしまう部分もあると思います。
これが序盤の登場だったらまた評価も変わっていたかもしれません。
10組目:最高の人間「テーマパーク」
またえらいネタを…!
ただ10組目ということで笑い疲れたところもあったかな。
先程触れたように、KOCは毎年10組目までくるとかなりお客さん達も疲れるので…今年のKOCはネタ時間が5分尺、やはり見疲れた方もいたのではないでしょうか。実際の点数もやや落ち着いた結果に。
終盤に暗転が連続すると流れが切れる、というのが審査員の共通認識になったかと思います。
これに関しては確かにありましたね、一発一発は確実に笑いが取れる代わりに、積み重なっていく勢いの笑いにはなりにくかった印象でした。
ファイナルステージ
1組目:や団「雨宿り」
面白かったです。
個人的には1本目より好きでした。良いネタですね。
あと飯塚さんが1番好きなネタがこのや団だった、というのもわかります。日常を舞台にしたオーソドックスなコントかつ、意外と伏線回収とかは気にせず面白いを貫くスタイルは、飯塚さんが特に好きなところでしょう。
2組目:コットン「お見合い」
面白い。
タバコ一つでここまで発想を広げられるのは尋常ではないですね。そこに驚かされました。
特にラストの指輪のくだり。めちゃくちゃ良かったです。
コットンとや団が一点差、というのもわかります。人によって好みが大きく分かれる。
私はコットンの方が上でしたが、正直どちらが上でも納得でした。
3組目:ビスケットブラザーズ「女友達」
凄いギミックのネタですね…!面白かったです。
本筋以外もプロ野球チップスを味で選んだことがないくだりもめちゃくちゃ好きでした。
さあ、いよいよ結果発表ですが…ファーストステージで11点ものリードを取ったビスケットブラザーズが相当有利ですね。
どうなるか…と思ったらビスケットブラザーズが圧巻の優勝。
今年は本当にレベルが高く、その中で安定&爆発力の高かったビスケットブラザーズが抜けるのも納得でした。
2位、3位のコットン、や団もめちゃくちゃ面白かったです。
というか面白くない組がいなかった。
凄い平均レベルの高い回でした。
みなさんお疲れ様でした。
実際の点数
482点:ビスケットブラザーズ(2本目)
481点:ビスケットブラザーズ(1本目)
474点:コットン(2本目)
473点:や団(2本目)
470点:や団(1本目)、コットン(1本目)
466点:ネルソンズ
463点:かが屋
462点:最高の人間
461点:ロングコートダディ
460点:クロコップ
459点:いぬ
455点:ニッポンの社長
個人的な点数ランキング
96点:コットン(1本目)、コットン(2本目)、ビスケットブラザーズ(2本目)
95点:ビスケットブラザーズ(1本目)、や団(2本目)
94点:クロコップ、ロングコートダディ、ニッポンの社長
93点:いぬ、や団(1本目)、最高の人間
92点:ネルソンズ
91点:かが屋
私の中ではコットン、ビスブラ、そしてクロコップがファーストステージの上位3組ということになりました。
クロコップは今日初めて拝見しましたが、トップバッターなのにあの出来、全然ファイナルに進んで良かったと思います。
ただ、あのbgmを知ってるか知らないか、カードゲームに親しみがあるかどうかで評価が分かれるのかな、とは思いました(私は遊戯王やニコニコ世代なのでわかりますが)。
これはCMネタや歌ネタにも通ずるのですが、そういう娯楽をネタにすると“それを知ってる人”にしか伝わらなくなってしまい、
笑いのターゲット層を絞ることにもなるので。
今回のネタはbgmや最後のヘリの元ネタを知らなくても楽しめる素晴らしい出来でしたが、年代が上の層も巻き込めるネタだったらより確実だったかもしれません。
がんばれ、クロコップ!
ビスケットブラザーズは今日特にハマってましたね。ああなると誰も手がつけられない。
1本目の時点で盤石だったのですが、2本目にあれだけぶっ飛んだネタを用意されると誰も太刀打ちできなかったんじゃないかと思います。
優勝するべくして優勝したなと。
そして個人的に1番良かったコットン。
発想がとにかく凄いなと。イカれた展開に頼らずとも、一発一発の発想勝負というのが格好よかったです。1本目は笑い、2本目は痺れました。
このクオリティを何本も作れるのなら2〜3年以内に優勝するじゃないかと思います。応援してます。
や団は15年の地力を見せましたね…!この手のグループは2本目微妙に失速しそうな印象だったのですが、むしろ盛り上がるという。
ボケやツッコミのクオリティに1番波があったグループだとは思いますが、そこすらも愛嬌に感じる良いトリオでした。勝負は来年以降ですね…!
ネルソンズは早い出番にも関わらず4位という素晴らしい結果に。本人達は悔しいでしょうが、キャラもボケもめちゃくちゃ良かったです。
一人一人のキャラがコントの一部として生きていたように思います。
かが屋は前回の静かなネタから一転、かなりわかりやすいネタにシフトしましたね!
アンジャッシュにも似た雰囲気で、本当に色々な設定に挑戦できるコンビなのだなと思いました。
最高の人間は暗転と出番順ですね…というかひとネタ5分で10組は流石にお客さんも疲れた部分はあったと思います。
ファイナルは一旦仕切り直しの間があるのでリフレッシュして鑑賞できますが、その仕切り直し手前の9組目〜10組目あたりはかなり疲弊しますね。
そこに最高の人間のあの胃もたれするようなハードなネタということで、余裕のない人はちょっと笑いにくかったかもしれません。
ロングコートダディは凄い良かったですよ!上位陣と比べるとわかりやすいパンチは少なかったですが、(というか上位陣が色んなギミック搭載しまくりだったというのはある)
むしろ細かい技であれだけ面白いものを作れるのは、ロングコートダディの強みでもあり凄いところでもあったと思います。
いぬは個人的にはもっと伸びても良かったかなーと思う部分と、「いや、なんなんだよこのネタw」と思う部分が両方あって、順位が高くても低くても納得でした()
松本さんの高得点と、飯塚さんの“キスが反則”にそれらが象徴されてますね。
“キス”は流れに関係なく力技で笑いが取れてしまうが故に、コントと離れた武器になりがち。別に漫才でもモノマネでも、本人達の実力に関係なくキスさえすれば一定の面白さは確かにあります。
また下ネタ…というほどではないですがちょっとセンシティブな笑いもあり、つまり“キス”を評価しない人の意見もわかる。
来年のKOCでは今年を上回るキスの数&笑いの量で、ぜひぜひ進化した“いぬ”を見せてほしいと思います。
そしてニッポンの社長!
ほぼ悪いところが無い最下位だったのでは無いでしょうか。
ひとえに今年のレベルの高さと、順番が後半過ぎた、というところかもしれません。
にしてもKOCは本当にトリ出番がめちゃくちゃ難しい大会になりつつありますね…
漫才と比べて尺が長く、それだけ頭を使うこともあり、お客さんの体力が10組目までもたないところはあると思います。
…
…はい!というわけで改めて大会を振り返りました。
全組面白かった。いやマジで。
2年連続で歴代最高得点の更新も全然あると思いました。
そんな中、パワフルなコントで制圧したビスケットブラザーズ、優勝おめでとうございます!!!!
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