長い歴史を誇るM-1。
その中で、様々な変化がありました。
電飾が豪華になったり、笑みくじが導入されたり……
個人的には、その殆どが改良と言って差し支えないと思います。
本当にセンスが良い。
スタッフの努力が凄い。
というわけで、個人的に「特に素晴らしい」と感じた変更点を挙げていきたいと思います。
審査コメントの尺がより長く
①審査基準の明確化
②審査員が見所の一つに
③生放送との相性も良し
2018年以降、審査コメントに費やす時間が長くなりました。
これが本当に画期的。
特に、上沼さんや松本さんあたりの歯に衣着せぬコメントも見どころの一つとなり、
生放送ならではのヒリヒリとした雰囲気が増した気がします。
何より、審査基準が丁寧に伝わりやすい。
審査コメントの時間が短いと、審査員も言えることが少なくなり、「どういう基準で審査してるんだろう」とぼんやりしてしまうので。
演出やセットが豪華に
①権威の増大
②芸人の憧れに
M-1と言えば、とにかく豪華な電飾・演出。
特に2005年をきっかけに、会場の電飾、ネタ前VTR、せり上がりなどの演出がどんどん豪華になっていきました。
2005年にせり上がりが、
2007年にはせり上がりの扉にコンビの顔写真が、
2009年にはせり上がりの扉にコンビの立ち姿が、
2008年と2017年と2023年にはせり上がり時のbgmがそれぞれ長くなりました。
漫才師がとにかく格好良く見える演出、これがM-1の権威と注目度を高めたことは間違いありません。
あのせり上がりに立ちたいために頑張っている芸人さんは多い筈。
笑みくじの導入
①生放送の緊張感・興味の持続
②敗者復活組の謎アドバンテージの解消
これが特に凄い発明。
何が起こるかわからない生放送の緊張感とも相性が良い。
と同時に、初めて笑みくじが導入される2017年はハラハラしてました。
「え⁉︎ いつネタをやるのか決まってないなんて……緊張と不安でネタ飛ばす人とかも出てきちゃうんじゃないの⁉︎」と。
ただ、芸人さんは凄いですね。
今のところ、決勝で完全にフリーズしたケースはありません。
コントと比べて、漫才はセンターマイクさえあればすぐに披露できる特徴があります。
笑みくじは、その特徴を最大限活かしたシステムといえます。
また、笑みくじ導入の副産物として、敗者復活組のアドバンテージを解消することも出来ました。
正直、一度負けている敗者復活組が一番良い出番順でネタを披露できるのは「ん?」と思う部分もあったので。
笑みくじ導入後は敗者復活組が最終決戦に進んだ例はありません。
笑みくじ導入により、ストレート進出組の実力が証明される結果となっています。
敗者復活戦の投票システムの変化
①現場の納得感のある審査結果に
②知名度で劣る組にもチャンスが生まれた
③全員が本気ネタで挑むため、敗者復活戦自体のクオリティが上がる
2023年に行われたルール改正。
2022年までは、視聴者による投票で敗者復活組が決まっていましたが、
人気投票的な側面が強く、「一番面白い漫才師に投票」という趣旨からズレている、という指摘が多くありました。
また、その結果「知名度で劣る組はノーチャンス。勝負ネタを消費しないようにしよう」という組も出てくるようになりました。
2023年からは会場にいるお客さんと芸人のみで審査が行われるようになり、
その結果は2022年以前と比べるとかなり納得度の高いものとなっています。
これにより、知名度で劣る芸人にも勝ち上がるチャンスが生まれたのが最大の功績。
さらに、人気投票ではなくなったことで勝負ネタをかける意味が生まれ、敗者復活戦全体のクオリティが上がるという好循環に。
決勝進出組数が9組から10組に
①沢山のネタが見れて楽しい
②決勝進出の枠が増えることで、露出できる芸人が増える
2017年以降、決勝進出組数が一組増え十組に。
2001年は十組だったため、「元に戻った」という見方もあります。
芸人さんは決勝進出&露出の可能性が高まり、
視聴者はより多くの芸人さん&ネタを見れてホクホク、というWin-Win。
まとめ
特に感動したルール変更をまとめました。
個人的には、2010年のみ採用された左下のワイプ機能が画期的だなぁと思いました。
現在のカメラ切り替えだと、審査員の表情が映っている間にネタの動きの部分を見逃すことがあったりするので、
あれは結構良い見せ方だと思うんですけどね。
芸人さんを尊重してる演出だと思います。
というわけで、今回はここまで。
また次回!
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