【2022】M-1グランプリの準々決勝 → 準決勝への審査についての考え

M-1グランプリ

“準々決勝→準決勝の審査基準”について

以下、個人的に「こうではないかな」と推測しているM-1の審査基準についての考えです。あくまで私の推測なので、当然ながら実態とは異なる可能性があります。ご了承ください。

M-1グランプリ2022の準々決勝→準決勝への審査傾向について、
特に顕著なのが「その場の何か(応援など)により上乗せされている笑いは、それほど評価しない」という点だと思います。

人気や実績、ホーム感やその場のハマり方により生まれた“その場の空気”に流されず、
審査員が「これはネタ以上の笑いが生まれているな」と冷静に判断するよう、心掛けたということかもしれません。

例えば私が審査員を務めた場合、
「このネタの出来は、この場以外なら80点くらいな気もするけど、この客層には95点くらいのハマり方をしてるから通した方がいいのかな…」
「人気や過去の実績のあるコンビは加点して、準決勝以降の盛り上がりをある程度保証できるようにした方がいいのかな…」
といったことが頭をよぎるかもしれません。
しかし今回の審査基準はそうではなかった。

審査員からするとかなり覚悟の要る決断です。必要に応じて人気者を落とさなけばならなくなるため、これまでよりも更に叩かれる。

今年の場合は、年数とともに人気が積み重ねていったラストイヤー組や、過去のファイナリスト達といった“人気と実績を持つコンビ”を数多く落としており、
実際その組を応援している人たちからも様々な声があがっています。

私も応援している組のいくつかが、本番の出来は決して悪くはなかったコンビばかりなのですが敗退しました。

ただ「準決勝にあがったこのコンビよりも、落ちたこっちのコンビの方が個人的には上だと思った」と感じても、
それは私の感性や基準によるものなので当然ながら絶対視は出来ません。

特に準々決勝→準決勝までくると、どの組も「誰かにとっての一番面白いコンビ」なので
準決勝にあがったコンビも本当に面白い組ばかりなので、彼らを応援したいところ。

ワイルドカードでの復活もあります。
ただ今年のワイルドカードはかなりの激戦区ですね…
全ての準々決勝敗退者を応援しながら、かつ「これ、どの組が勝ち上がるんだ…?」と興味深く、その結果を見守りたいと思います。

なお「このコンビは受かってるけど、このコンビは落ちてる、審査基準がわからない」という声もあります。

審査員に共通の審査基準が無い理由はM-1決勝と同様にしているのかなと思います。

各々の審査基準を持つ人たちの総合得点を出し、似たようなベクトルのネタであっても細かい違いによって差異は出てくる、という認識です。
“面白さ”以外の共通の審査基準が出てくると「このスタイルのコンビが有利じゃん」「審査員一人でいいじゃん」ということにもなるので、
そこは均しているのかなと思います。

あとは単純に、実績をもつコンビと遜色のない実力をもつコンビが多い、これも大きいかと思います。
M-1 2008で島田紳助さんが「レベルが高い。正直、(こうなると審査は)好みですわ」といった発言が当時ネットで叩かれていましたが、
それが当てはまる今年の予選だったかなと。

以上が今回の審査基準についての考えです。
最後に、準決勝に合格した皆さん本当におめでとうございます。
そしてワイルドカードを争う、惜しくも準々決勝を敗退した皆さん、
今年は物凄い激戦区だとは思いますが応援しています。

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