みなさんこんにちはこんばんは、今回はM-1グランプリについて。
M-1グランプリ2023も無事に終わったのでデータを更新しました。
参考:各出番順ごとの最高得点と記録保持者
※審査員七人以外の大会は、七人で計算
1番目:令和ロマン(2024) 661点
2番目:かまいたち(2019) 660点
3番目:真空ジェシカ(2024) 660点
4番目:ロングコートダディ(2022)660点
5番目:笑い飯(2009) 668点
6番目:笑い飯(2010) 668点
7番目:ミルクボーイ(2019) 681点
8番目:アンタッチャブル(2004) 673点
9番目:パンクブーブー(2010) 668点
10番目:ウエストランド(2022) 659点
M-1グランプリの順番ごとの平均点数
みなさんはM-1グランプリにおいて、最も有利な順番は何番目だと思いますか?
「なんとなく4〜5番目以降が有利な気がする」
「あるいは8〜9番目あたりの終盤かも」
「トップバッターは不利だよね」
この辺りがよくある認識ではないでしょうか。
ただ実際のところはどうなのか、気になりませんか。
そこで今回は、M-1グランプリの順番ごとの平均得点数と審査員1人あたりの平均得点数を出しました。
どの出番順が最も有利で、どの出番順が最も不利なのか…楽しみながらご覧ください。
ちなみに審査員は5人だったり、あるいは9人だったりといった年があるのですが、
それらの年の場合は基本的に全て「7人」だったらどういった点数になっていたか、というものを割り出します。
2001〜2003年のデータを省いた平均点&笑みくじ導入後のデータも記載
とはいえ、2001〜2003年あたりは審査員が50点台〜70点台という極端に低い得点を連発しており、平均得点にかなり影響を与えてしまいます。
そのため今回は、
の2種類の平均得点を掲載します。
そして何より直近の傾向をより正確に把握するため、
新たに新M-1(2015〜)のみのデータ、いわば“現在のM-1”になって以降の平均得点もピックアップ。
それでは1組目からどうぞ。
出番順1組目
平均得点:603.7(2001〜2021)、613.3(2004〜2021)、626,1(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:86.2(2001〜2021)、87.6(2004〜2021)、89.4(2015〜2023)
まずはトップバッター。
点数として、近年は平均89点程度がつけられているようですね。89点あたりは確かに1組目でよく見る点数。
“トップバッターだから高い点数は付けれないし、でも出来るだけ評価はしてあげたいから、90点台にはギリギリ乗せない89点”といった思惑で付けられているのかもしれません。
ただし最近のM-1では最終決戦進出の最低ラインは640点台にまでインフレ。
平均89点(合計626点)ではかなり物足りないところ。
あらゆる出番順の中でも屈指の難度を誇るのがトップバッターと言って差し支えないでしょう。
ただし、2023年にはトップバッターの令和ロマンが648点を叩き出し優勝に漕ぎ着けているため、
一番手だからといって優勝の可能性が皆無というわけではありません。
出番順2組目
平均得点:605.5(2001〜2021)、615.6(2004〜2021)、627.3(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:86.5(2001〜2021)、87.9(2004〜2021)、89.6(2015〜2023)
「トップバッターではないのだから、トップバッターよりも点数は高いだろう」と思いきや、実は2組目もあまり点数は変わらず低めの傾向。
この時点では審査員が比較する対象がトップバッターのみなため、
仮にトップバッターよりも出来が悪いと判断されると、ただでさえ低く点数を付けられがちなトップバッターよりも、更に低い点数を付けられることが大きな要因でしょう。
もちろんトップバッターよりも出来が良いと点数が上につけられるわけですが、いずれにせよ点数が低いトップバッターとの比較になるため、
平均点も同程度ということになるようです。
出番順3組目
平均得点:600.4(2001〜2021)、618.3(2004〜2021)、639.2(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:85.8(2001〜2021)、88.3(2004〜2021)、91.3(2015〜2023)
出番順の中でも、2001〜2010年までは特に不遇の順番だったのが実はこの3組目。
トップバッターや2組目とさほど変わらない点数であり、
2010年にスリムクラブが3番目として登場するまでは、最終決戦進出どころか6位を取るのがやっと、という状況が続いていました。
以前は敗者復活組の発表が2組目のネタ後に行われるために、そこで会場の盛り上がりが一旦落ち着いてしまう、というのが主な要因と考えられています。
近年では笑みくじの導入により敗者復活組の発表タイミングがずらされたため、2017年の3組目で登場したとろサーモンのように、
3組目であろうと上位に進出できる確率が上昇。平均得点も約91点に到達しており、会場のボルテージが1段階上がる出番順となっております。
出番順4組目
平均得点:618.5(2001〜2021)、626.0(2004〜2021)、643.1(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:88.4(2001〜2021)、89.4(2004〜2021)、91.9(2015〜2023)
3組目同様徐々に点数もインフレし始めていく4組目。
平均得点も640点台は取れる計算であり、よほどのことがないかぎり、基本的には暫定ボックスに座る事ができる出番順と言えるでしょう。
新M-1では3組目よりもさらに点数が上乗せされており、
1〜2組目は会場が暖まりつつ審査員は様子見、3〜4組目あたりから熱量が上がり審査員も90点台をつけやすくなった結果が平均91〜92点、ということなのでしょう。
出番順5組目
平均得点:620.0(2001〜2021)、637.8(2004〜2021)、640.7(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:88.6(2001〜2021)、91.1(2004〜2021)、91.5(2015〜2023)
更にインフレが増す5組目…かと思いきや、近年では3組目とほぼ同じくらいの結果に。
それもそのはず、この出番順の場合は640〜650点台の高得点を出すコンビがいる一方で、
610点台に終わるコンビも多く出ているからです。
順調に盛り上がっていた3〜4組目と比べて意外と博打な順番であり、爆発と不発のどちらかになる傾向にあり、平均点が停滞しているものと思われます。
出番順6組目
平均得点:616.5(2001〜2021)、632.5(2004〜2021)、636.7(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:88.1(2001〜2021)、90.4(2004〜2021)、91.0(2015〜2023)
5組目よりもさらに下がって平均点は91点に乗っている程度。
ここも5組目同様、上位か下位かの差が激しく、中盤は意外と鬼門なのかもしれません。
出番順7組目
平均得点:616.5(2001〜2021)、624.1(2004〜2021)、639(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:88.1(2001〜2021)、89.2(2004〜2021)、91.3(2015〜2023)
ここにきて平均得点が少し復活。
5〜6組目で荒れた空気が一旦落ち着くのでしょうか。
これまでで一番高かった4組目と同じくらいのところまで点数が復調しています。
5〜6組目はいわば出番順の谷間にもなり得ることがわかりました。
出番順8組目
平均得点:620.8(2001〜2021)、634.9(2004〜2021)、637.4(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:88.7(2001〜2021)、90.7(2004〜2021)、91.1(2015〜2023)
7組目と点数はそれほど変わらず、91点。
出番順9組目
平均得点:622.5(2001〜2021)、643.0(2004〜2021)、642.4(2015〜2023)
審査員1人あたりの点数:88.9(2001〜2021)、91.9(2004〜2021)、91.8(2015〜2023)
ここまででダントツ、ファーストステージの全出番順の中で特に恵まれた出番順と言えるのが9組目。
平均得点は驚異の645点、審査員は最低でも92点を付けている状態。
よほどスベらない限りまず間違いなく最終決戦に進出できるというポジションになります。
盛り上がりという意味ではピークに達するのがこの位置、芸人としては取りたいところでしょう。
出番順10組目
平均得点:630.0(2001、2017〜2021)、643.4(2017〜2023)
審査員1人あたりの点数:90.0(2001、2017〜2021)、91.9(2017〜2023)
そして全出番順の中でも9番目と同様非常に恵まれた順番が大トリである10番目。
平均得点は驚異の640点台、10番目で登場したコンビの50%が最終決戦に進出しています。
9組目、10組目のコンビの点数が高くなりやすい理由としては、
・ファーストステージ終盤までに既に点数がインフレしている
・場が暖まり切っている
・「この後のこと」を考えないで済むことから点数を更にインフレさせやすい
などが挙げられます。
基本的に9組目、10組目に登場するコンビが最終決戦進出最有力と見て良いでしょう。
まとめ
平均得点順
①10組目(645.3点)
②9組目(645.2点)
③4組目(644.1点)
7組目(638.5点)
8組目(638.3点)
5組目(640.1点)
3組目(636.8点)
6組目(634.3点)
2組目(627.4点)
1組目(623.4点)
…
9組目、10組目、4組目が特に高得点が生まれやすい、という結果に。
最も点数の低いトップバッターと比較すると、順番による影響は実に30点近く存在することがわかります。
お客さんが暖まり、審査員の得点もインフレした終盤は、思い切った点数が付けられやすいのでしょう。
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