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フリ
概要
笑いの起点。
基本的に笑いを取るためにはフリとオチのギャップがものをいうため、
効果的にフリが行えるかどうかが重要となる。
役割
オチへの伏線を貼る、設定やキャラクターをわかりやすく伝えるなど、笑いを取るための補助的役割を担う。
一方で外見による出オチなど、フリを必要としない笑いも存在する。
ボケ
概要
滑稽な動きや言葉、間違いなどを発する役割の人、またはその行為。
役割
笑いを取るために必要な行為であり、緊張と緩和の「緩和」にあたる部分。
そのためいかにフリ(伏線)からかけ離れたボケを展開できるかが勝負となる。
ボケを半ばフリ扱いにしてツッコミが中心に笑いを取ったり、コンビの場合は両者がボケを担うなど、
その形態は芸人により様々となっている。
ツッコミ
概要
ボケの間違いを指摘したり、修正を行う。
またこの際、手で相手の頭部や肩を叩く、指をさすなどの動作が入る場合もある。
役割
ボケに指摘を行うと同時に、笑いどころをわかりやすく伝える役割を担う。
また単に指摘を行うだけでなくツッコむ過程で笑いを取ったり、ツッコミ側がボケに回るなど、
芸人やネタによってその特性は様々となっている。
ブリッジ
概要
ショートコントなどの連続したネタの間に行う言葉や動作など。
基本的に同様の言葉・動作を一つのネタ中に繰り返し行うのが特徴。
特徴的なフレーズやリズムの場合、大きな流行を呼ぶこともある。
役割
一定のリズムを伴うものが多く、ショートコントの区切りとなる部分の間を引き締め、
またネタそのものをポップに印象付ける役割が大きい。
シュールなネタの場合は、ブリッジの存在によりオチとなる部分を客に伝える役割も担う。
くだり
概要
トークやネタ、やり取りの全部、または特定の一部分を指す。
役割
「くだり」という言葉を用いて特定のやり取りをイジることで、視聴者目線のメタ的な笑いの取り方をするケースがある。
天丼
概要
同じボケやツッコミなどを繰り返し行う行為。
特に場にハマったフレーズや動きの場合、「天丼」を行なっているだけで爆笑をさらうケースもしばしば。
類語に「かぶせ」が存在する。
由来は一般に天丼に海老天が2本乗っていることから。
役割
特にネタの場合は「天丼」を組み込むことで笑いを増幅させたり、ネタのインパクトを強める狙いがある。
発したボケ自体がそれほど笑いを誘うものでなくても、「天丼」を行うということ自体が笑いを起こす場合もあり、
それを計算して「天丼」を強行する芸人もいる。
かぶせ
概要
類似するボケやツッコミなどを連鎖的に行う行為。
天丼の場合は「繰り返し」という特性があるが、
かぶせの場合は「連鎖」の意図が大きい。
天丼と比べると、他者への介入という要素が色濃くなっている。
役割
基本的には「天丼」同様に、笑いの増幅やインパクト付けを行う役割。
またこちらも「天丼」同様、発したボケ自体がそれほど笑いを誘うものでなくても、「かぶせ」を行うということ自体が笑いを起こす場合もある。
スベる
概要
ギャグやトークなどを披露したものの笑いを取ることができなかった状態を指す。
この状態を指して「ケガをした」と表現する場合もある。
役割
基本的に芸人にとっては「スベる」状態は好まれない。
ただしスベった後にその滑稽な空気を利用して笑いを取る「滑り芸」を武器とする芸人もいる。
緊張と緩和
概要
緊張が張り詰めた空気が緩和された際に笑いが生まれる、というもの。
落語家の桂枝雀氏の持論としても有名。
役割
フリによって緊張状態を作り出し、オチによって緩和させ笑いを生み出すというのがお笑いにおける基本的な「緊張と緩和」。
このギャップをいかに作り出すかがお笑いの基本となる。
ベタ
概要
「そのまま」という意味通り、もはや定番となったボケやギャグ、展開などを示す。
「展開の幅が狭い」などネガティブなニュアンスで用いられる場合も少なくはない。
役割
緊張と緩和(あるいは緊張の緩和)により笑いが起こされる中で、
ベタな笑いは芸人側だけでなく客側にも共通認識で行われるため、老若男女問わず「安心感のある」笑いとして採用される。
特に何度も繰り返し行うことが前提のネタや舞台などでは、ベタな笑いが多用される傾向にある。
一方で若手の賞レースなどでは 予想外の展開やフレーズが爆発を生むため、「ベタ」自体が嫌われる場合もある。
シュール
概要
元ネタとなるシュルレアリスムから「非現実」という意味(※実際は意味が異なるが)で使われるようになった。
お笑いでは突飛で難解なボケであったり独自の世界観のネタを形容する際に用いられる場合が多い。
役割
客が王道の形に慣れ親しんでいるという認識を利用し、シュールな流れでギャップによる笑いを取る。
王道ネタとは異なり、設定や構造などの特異さからメタ的観点による笑いを引き起こす場合もある。
またシュールネタの数が少なくその特異さが目立った結果、ネタや演者のキャラクターがより強く客の印象に残る効果もある。
つかみ
概要
ネタの最初に行うボケ。
ネタ前の挨拶中や、コントに入る前に行う芸人が多い。
お決まりのつかみを持つ芸人も多くいる。
役割
本題に入る前に笑いを取りつつ、緊張状態の緩和を行う。
また半ば競技化した大会では、限られた時間内で少しでも多くの笑いを効率よく取る必要があり、
「最初につかむまでの時間」をいかに短くできるかが焦点とする芸人もいる。
一方であえてつかみの部分を大きく遅らせ、緊張状態を高め緩和との落差を広げたり、ネタの印象を強める狙いのコンビもいる。
かかる
概要
緊張やプレッシャーなどで普段とは異なる、力んだり暴走している状態を指す。
役割
芸人の場合は「かかる」ことで普段以上にネタに集中できたり、キャラに憑依出来たりといった場合もある。
賞レースの決勝などでは「かかる」芸人も少なくはないようだ。
ひき
概要
客の興味・関心をひきつける芸人の魅力・運。
センスや話術、キャラクターの魅力や華、ネタの質などが大きく左右する。
芸人個人の人気の度合いに比例して「ひき」も上がり、メディアでの取り扱われ方にも影響する。
役割
ネタの面白さだけでなく芸人のパーソナルな部分が影響するため、バラエティ番組などでの出番を増やしたい場合にはこの「ひき」が大きい芸人を目指すこととなる。
また複数人のグループの場合、「ひき」が極端に少ない方の芸人を指して「じゃない方」と呼ぶこともある。
おいしい
概要
大きく注目を浴びたり、笑いを取ることができたなど、芸人にとって都合の良い状態を指す。
本来であれば真面目な話をする場で芸人がなんらかのアクシデントに見舞われ、そのリアクションが周囲の爆笑を生んだ時など、思わぬところで大きな笑いを生んだ時などにも用いられることが多い。
役割
自身を中心として笑いを取ることができる上、視聴者に大きく印象付けることができるため、
基本的にこの状態は芸人に好まれる。
ただし周囲が「おいしい」と思っていても当人にとっては不服であるケースも存在する。
イジる
概要
人物や文化などを指して、笑いを生むよう話す。
笑いのセンスだけでなく、イジりが過剰にならないかの線引きや、イジられる側との関係性の構築も大きく関わる。
役割
芸人にとってバラエティでの大きな役割の一つであり、
場を盛り上げるための手段となる。
特定の芸能人を自然に画面に映したい場合などに制作陣により指示されることのある行為でもある。
引き出し
概要
エピソードやネタ、リアクションなどの種類・数を指す。
役割
基本的にこの引き出しが多い方が芸人として対応力が高いと判断され、多くの場面で重宝される。
一方でトークの引き出しが極端に少ない芸人が「ポンコツ」扱いされ他の芸人以上に注目を浴びることもある。
置きに行く
概要
滑るかもしれないリスキーなボケやネタはせず、安定した笑いが取れる道や失敗しない道を選択する行為。
褒め言葉として用いられる場合はまず無い。
役割
失敗が許されない場面や賞レースの予選などで、安定した笑いを目的に行われることが多い。
こする
概要
何度も繰り返し披露された状態を指す。
特定のエピソードや昔の写真などが例として挙げられる。
役割
持ちエピソードが少ない芸人や、もはや定番となっているエピソードが存在する芸人は「こする」ケースが多い。
視聴者からの興味・関心をひいたエピソードや写真などに関しても、よくこすられる。
マンキン(万金丹)
概要
本気、全力でネタに取り組むことを意味する。
解毒や気付けなどの効果があるとされる万金丹を飲んでいるかのような、高いテンションでネタを行うというのが由来。
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